「名ばかり役員」による未払残業代請求において、会社からの反訴を退け、正当な残業代を認めさせた事例

  • 残業代

事案の概要

 相談者は、長年勤めた会社で「取締役」という肩書を与えられていました。しかし、実際の業務内容は以前と全く変わらず、現場での機械操作などの作業を一般の従業員と同じようにこなし、タイムカードで時間管理もされていました。会社側は、「取締役なのだから残業代は発生しない」などと主張して残業代の支払いを拒否していたため、当事務所にご相談に来られました。

 

解決に至るまで

 当事務所は、会社側と交渉を重ねましたが、交渉での解決は困難と判断し、未払残業代の支払いを求める訴訟を提起しました。すると会社側は、残業代の支払いを免れるため、「役員報酬を不当に受け取っていた」「過去の業務上のミスで会社に損害を与えた」などと主張し、相談者に対して損害賠償などを求める訴え(反訴)を起こしてきました。
 当事務所は、相談者の業務の実態が一般従業員と何ら変わらない「名ばかり役員」であることを詳細に証明しました。また、会社側の請求(反訴)は、残業代請求に対する不当な圧力であるとしてきっちりと反論を行いました。結果として、裁判所は会社側の請求をすべて退け、相談者が労働者であることを認めたうえで、高額な残業代の支払いを命じる判決を下しました。最終的には会社側も折れ、裁判所が認定した残業代と遅延損害金を支払う形での解決へと進みました。

 

解決のポイント

 「役員」や「管理職」という肩書があっても、実態として経営の権限がなく現場の業務を行っている場合は、労働者として残業代を請求できるケースが多々あります。また、残業代を請求した際、会社側が「過去のミス」などを持ち出して損害賠償を請求してくるケースもありますが、そのような場合でも委縮する必要はなく、法的にきちんと反論を行うことで、適切な解決に導くことが可能です。

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