従業員から、会社を辞めたいという申し出がありました。しかし、従業員の採用や教育には費用をかけてきましたし、本人のミスによる損害も出ており、何より今やめられても会社が困ります。会社に生じる損害を賠償するよう従業員に請求したり、給料から天引きしたりすることはできるのでしょうか。

 



  労働者には、原則として退職の自由が保障されており、使用者(会社)の承諾がなくても、一方的に辞めることが認められています。
 ただし、期間の定めのない契約の場合は「2週間前の予告」が、期間の定めのある契約の場合は「やむを得ない事由」が、それぞれ必要とされています。
  逆に言えば、これらの要件を満たせば、労働者は会社を辞めることはできるのです。「退職は3か月前までに申し出ること」といった社内規則があっても、そのような規則は通常無効です。

 また、確かに、労働者が故意や過失により会社に損害を与えた場合、会社は、労働者に対して損害賠償請求をする余地があります。もっとも、従業員の採用や教育にかかる費用や、従業員が働く上で通常生じ得るミスによって会社に生じた損害などは、労働者を働かせることで利益を得ている会社が負担すべき経営コストとして考えられていますので、当然に請求が認められるようなものではありません。
 また、賃金は全額を支払わなければ違法とされ、一方的に損害分と相殺することや、あらかじめ罰金として定めておくことは、法律で禁じられていますので、会社が損害賠償分を、給料から勝手に天引きすることはできません。  



使用者側のよくあるご質問

1)会社の従業員で、仕事の指示をしても指示に従わない者がいます。


2)未払い残業代の請求に関し、会社としてはどのような対策をとっておくべきでしょうか。


3)犯罪で有罪判決を受け懲戒解雇した従業員の退職金について


4)就業規則は必ず作らなければならないのでしょうか。


5)会社の元従業員から未払残業代の請求をされました。相談には会社の代表者である社長が伺わなければ…


6) 元従業員から未払残業代の請求書面が内容証明郵便にて送られてきました。請求されているとおりの金額…


7) 未払残業代請求の労働審判を申し立てられました。第1回期日が約1か月後と指定されており、その期日…


8) 採用内定者について、過去に非行歴があることが発覚しました。このことを理由として、内定を取り消す…


9) 今年度から年俸制を採用しました。今年度の業績が悪かった労働者については、次年度の年俸を減額した…


10)当社には、1年契約を7回、7年間にわたり更新してきた契約社員がいますが、次年度は契約を更新し…


11) 経費削減のために、就業規則を変更して、基本給や手当の額を減らすことなどを考えています。


12)1年間の休職期間中に職務復帰できない場合には退職となるという就業規則に従って、退職させたいと考えていますが、注意すべき点はあるでしょうか。



13)従業員を、会社の業務命令に対する重大な違反があったということで、懲戒解雇しようと考えています。この場合、従業員に予告することなく、即時に辞めさせることができるのでしょうか。



14)従業員が退職するに当たり、会社の秘密やノウハウを不当に利用されないかが心配です。そこで、事業が競合する他社への就職や、競合する事業を行う会社の設立を禁じるような誓約書にサインしてもらいたいと思います。このような誓約書は有効でしょうか。




15)裁判所から、労働審判の申立書が届きました。当社の元従業員が申立人のようです。第1回の審判期日の呼び出しを受けていますが、この日は出頭しないといけないのでしょうか。事前に何か準備をしなければならないのでしょうか。




16)従業員から、会社を辞めたいという申し出がありました。しかし、従業員の採用や教育には費用をかけてきましたし、本人のミスによる損害も出ており、何より今やめられても会社が困ります。会社に生じる損害を賠償するよう従業員に請求したり、給料から天引きしたりすることはできるのでしょうか。




17)うちの会社では、正社員に加えて、パートタイマーを新たに雇い入れようと考えています。パートタイマーであっても、社会保険などに加入させなければいけないのでしょうか。



18)当社の従業員が加入したという社外の労働組合から、その従業員の待遇改善を求める団体交渉の申し入れを受けました。社内には当社の従業員のみで構成された労働組合もあるのですが、聞いたこともない社外の団体との交渉に応じる義務はあるのでしょうか。




19)当社は、残業代を計算する手間を省くために、賃金を残業代込みで多めに支払っており、従業員にも「残業代込みの賃金だよ」と言っていたのですが、先日、そのようなやり方では残業代を支払ったことにはならないという指摘を受けました。違法な会社だと言われないようにするため、今後どのような制度にすればよいのでしょうか。





20)当社では、残業時間を計算する際、タイムカードに打刻された出退勤時間から、15分未満の部分は切り捨てて計算しています。このような計算方法に、法律上問題はあるのでしょうか。



21)当社では、深夜の電話や来客、緊急時の対応、夜間警備のため、宿直で交代勤務をさせています。待機している間は他の作業はなく、従業員が自由に過ごすことができますが、この待機中で作業をしていない時間についても、通常通り給料や残業代を支払わなければならないのでしょうか。




22)従業員から、私傷病により労務の提供ができなくなったので、休職したいという申し出がありました。当社には、就業規則に休職の定めはありますが、休職の申し出を拒否することはできないのでしょうか。休職を認めずに解雇をすることには問題があるでしょうか。




23)当社では、最近、従業員による発注ミスを始めとした不注意が目立ちます。従業員には緊張感を持ってやってもらいたいのですが、たとえば、「発注ミスをした場合にはその商品を買い取る」といった罰金を負わせることはやはり問題でしょうか。




24)本日は午後から暴風雨になることが予想されているので、事業を途中で休止して従業員を早めに帰宅させたいと考えています。この場合、休業になった分の休業手当を従業員に支払う必要はあるのでしょうか。



25)当社に、行方不明で1か月間以上連絡が取れない従業員がいます。先日、従業員の妻から、未払い分の賃金の支払いを求められたのですが、妻に支払ってもよいのでしょうか。



26)従業員の残業時間については、毎月自己申告をしてもらうことにより把握して、残業代を支払っていますが、問題はあるでしょうか。



27)今日、過重労働による労働者の健康被害が問題になっていますが、これを防ぐために、使用者としてどのような措置を講じる必要があるでしょうか。



28)時間外労働に関する労使協定(三六協定)で定めた延長時間の限度を超えて従業員を働かせた場合、どうなるのでしょうか。



29)時間外労働に関する労使協定(三六協定)を締結しておけば、労働者を何時間でも働かせることはできるのでしょうか。



30)当社は、本店の他に、複数の店舗を展開しています。時間外労働に関する労使協定(三六協定)は、会社全体として一つの協定を締結すればよいのでしょうか。



31)変形労働時間制とは、どのような制度でしょうか。



32)変形労働時間制を導入した場合、どのような場合に割増賃金(残業代)の支払いが必要になるのでしょうか。



33)当社では、営業職の社員について、給料の一部に歩合給を採用しようと考えています。歩合給がある営業職の残業代は、どのように計算するのでしょうか。



34)30日後を解雇日として従業員に解雇通知をしたところ、「これ以上出社したくないので、明日退職したい」との申し出がありました。会社としては、どのように対応すべきでしょうか。退職を認める場合、解雇予告手当を支払う必要があるでしょうか。




35)当社では週に1回の休日を設けていますが、業務上の必要が生じて休日に勤務してもらう場合、どのような点に気を付けなければならないでしょうか。



36)当社では週に1回の休日(法定休日)を設けていますが、休日に出勤をさせた労働者に対して代わりの休日を与える方法として、「振替休日」と「代休」があると聞きました。どのような点が違うのでしょうか。



37)当社では、年俸制を採用しており、年俸を16等分して、16分の1を毎月支給し、8月と12月に、賞与としてそれぞれ16分の2ずつを支払っています。残業代を計算する際、賞与として支払っている分は、計算の基礎から外してよいのでしょうか。




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